・+ スコルピオの憂鬱 +・

射手座の彼女が呟いた 可愛い私のスコルピオ 毒を持たない優しい蠍

沙漠のように乾いた味気ない毎日が
嫌になって飛び出して落下した

引き絞られた弓が狙いを澄まして
いつ射抜かれるのだろうアルナスル

そんな恰好良くなんかないよ 気取った名前も似合わない
臆病で小心者で 後退りだってできないんだ

貴方は素敵よスコルピオ 私が保証してあげる

だけど君がそう言って微笑うから
僕は少しだけ強くなれる

それが空腹だってことも知らずにいた
どうすれば満たされるのかも分からずに

煌めいた視線が矢のように
いつ射抜かれたのだろうアンタレス

そんな風に優しくされたら こっちの方が参ってしまう
急に気紛れに悲しくさせて 一体なにがしたいんだ

貴方を教えてスコルピオ その心臓に触れたいの

同じアソシエイションの中で藻掻いて
追い詰める君 逃げる僕

完全に捕まってしまったら
もしかしてそれは幸せなのかな

そしたら僕は君を刺して 毒で動けなくしてしまってから
ゆっくり千切って食べてしまおうか なんて
そんなくだらない妄想をしながら

今夜も廻り巡る君と僕と
それから

何も視えない空のどこか
今も光っているはずの

アルナスル アンタレス





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