・+ 光 +・

夜空色した街を抜けて 茜色した君の許まで

湖に揺れる濃紺 新緑 水面に跳ねた小石が輝く

世界の縮図がここに在るから
僕らは迷わず明日を目指す

濁った顔の 群衆 群衆
澱んだ視線の 群衆 群衆

足早に ただ歩き続ける 彼らの瞳に君は見えない

僕らが纏う風に散らされ 灰色の道は揺らいで消える
無色に塗り込められていた 色彩の渦が溢れ出す

広げた両手に希望を集めて
微笑む君は暁の人

指差す地平のその彼方 重なり連なる稜線へ
闇のヴェールを払いのけ 煌めきの糸を織り込んでいく

その手のひらに祈りを宿して
佇む君は輝きの人

夜明けを待ちわび見上げる空の 流れ行く雲を薔薇色に染め
目覚める木々の葉の上に 朝露の欠片を散りばめる

ねえ そこで待っていてね 必ず僕らは辿り着くから
世界の全てを遍く照らす 光という名の君の許へ









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